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2008/02/24

ヨーロッパの有機農家と消費者

 先週の土曜日に「NPOせんだい食農交流ネット」が主催する「信頼できる食を選ぼう」というテーマのフォームに行ってきました。

 最初の講演、東北大学の石井圭一氏による「食と信頼を考える~ヨーロッパの現場を眺めながら~」は非常に示唆に富むものでした。

 その概要は・・・

 スイスやフランスでは、近年、都市近郊の1つの有機農家を支援する、消費者が主体的に運営する組合が多数できている。
 消費者が有機農家を探し回っているほどだ。有機野菜の価格は、農家と組合員が協議して決める。

 スイスの事例では「宝の農園」といって4~5ha規模の農家を800名ぐらいの組合員で買い支えている。
有機農家の生計が成り立つように、年会費として、1ヶ月40万円の有機農家の労賃が出るようにし、小バスケットで70~80万円/年の有機野菜を買っている。

 組合員は年4回、農作業を手伝ったり、農家が街中の決まった場所に持ってくる有機野菜を、受け取りに来る組合員に計って渡す役割を交代で担っている。

 フランスでは、2001年以降、500組合くらいができている。

 「AMAP(アマプ)」(市民の新しい参加を生み出す都市・農村ネットワーク)やCSA(コミュニティ・サポーテッド・アグリカルチャー)と言われている。

 便利で早い、時間節約型の食生活から、「考えて、行動して、信頼をつかむ食生活へ」の転換がなされ、有機農家と消費者がいっしょに食を作り上げている。

というものでした。

 私は、このような考え方に大変、共感しました。

 くまっこ農園では、農業の目標に「つながりを大切にする農業」を掲げています。定期宅配のお客様と交流会などができればと思っています。

 さすがに、農園の目標として、ここまでの考え方は掲げていませんが、心の底にひっそりと願望としては持っていました。でも、こういうものは、消費者の方が「支えます」と言うもので、農家の方から、「支えてほしい」とはなかなか言えません・・・

 ただ、フォーラムの雰囲気として、質問コーナーがあったら、「言っちゃおうかなー」とも思ったのですが、残念ながらありませんでした。catface

 東京や大阪などの大都市ではこういった取り組みは無理だけど、仙台は30分も車で走れば、田園地帯なので、可能性はあるとのことでした。

 フランスなどのヨーロッパは、食料自給率が100%に近いです。イギリスやオランダは100年前は20~30%ほどだったのに、最近では70%ほどにあげてきているとのことでした。

 日本の食料自給率は、60年代には70%ぐらいあったのに、今では39%です。

 農家が減って、農業をやらなくなり、耕作放棄地が増えているからです。

 なぜ、農家が減っているかというと、農業では食えないからです。

 ヨーロッパの有機農業は、国(EU)の政策である、有機農家への「直接所得補償」(国が直接農家に所得を補償するための補助金を支払う政策、市場経済から切り離すという意味で、デカップリング政策という)で発展したと聞きます。

 今日のフォーラムの講演内容は、消費者組合による有機農家への「直接所得補償」だと思いました。

 農家が減っている現状を見ると、市場経済だけに、農業をまかせていて、本当にだいじょうぶなのか?という気がします。

 新規就農者でも農業で生計が立てられるとなったら、後に続く人が増えてくると思います。

 なので、私の新規就農の際の目標も「農業で生計を立てる」というものです。

 目標に向けて、課題は山積みですが・・・bearing

 ギョーザ事件をきっかけにして、今、食に対して、自分で考えたり、時間を割いたり、手間をかけたり、お金を出したりと、どのくらいの価値をおくのかが問われていると思います。

 パネリストの一人は、「ベランダでもいいから、野菜を育ててみてほしい。そうしたら、野菜の価値がわかってくる」と言っていました。

 まったく、同感です。

 以前、知り合いの農家が、「種まきから収穫まで、全部、消費者がやってみて、できた野菜を1束いくらで買うか、値段をつけてもらいたい」と言っていました。

 なかなか、おもしろい発想です。

 東京の食料自給率は1%ですが、「信頼できる農家に作ってもらいそれを買うことで、自分の食料としてカウントし、自分の食料自給率を上げるという考え方もあるよ」と聞いたことがあります。

 「消費者の方といっしょに考えて、行動していけたらいいなー」と思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

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コメント

ご報告ありがとうございます。
先日佐藤さんご夫妻も参加されて秋保某所にて開催されました朝市夕市ネットワークの総会および懇親会においても、生産者の進みゆく道のいくつかが提示されたところでした。

天下国家を語るのは評論家にまかせましょう。
まともな農産物のマーケット、生産農家それぞれのキャパの不均衡の解決策がないのですから。

目の前のお客さんとのおつきあいから、自分のあり方に丹念に誠実に向き合い続けていくことだと思います。
流した汗は嘘をつかない。土は人を裏切りません。

投稿: 三浦隆弘 | 2008/03/01 16:39

農家の減少は、農家の環境変化への適応への努力不足が理由です。消費者のあり方を考える前に己の足元を見つめる事を行うべき。

それと同時並行で消費者も食というものを諸外国の事例を学びもっと良いものにしていく努力を行うべき。

農家でも消費者でも学者でも今後のより良い食のあり方を
考えている人はそうなるよう努めるべき。

農家は被害者意識で国が悪いと、陰口をたたくだけ。
消費者は再生産に必要な対価も払わず供給側が安全を確保
して当たり前と言うだけ。

そういうあり方では今後より良い食や生産が盛り上がるという事はありませんので・・。

投稿: ebi | 2008/02/25 22:23

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