先週の土曜日に「NPOせんだい食農交流ネット」が主催する「信頼できる食を選ぼう」というテーマのフォームに行ってきました。
最初の講演、東北大学の石井圭一氏による「食と信頼を考える~ヨーロッパの現場を眺めながら~」は非常に示唆に富むものでした。
その概要は・・・
スイスやフランスでは、近年、都市近郊の1つの有機農家を支援する、消費者が主体的に運営する組合が多数できている。
消費者が有機農家を探し回っているほどだ。有機野菜の価格は、農家と組合員が協議して決める。
スイスの事例では「宝の農園」といって4~5ha規模の農家を800名ぐらいの組合員で買い支えている。
有機農家の生計が成り立つように、年会費として、1ヶ月40万円の有機農家の労賃が出るようにし、小バスケットで70~80万円/年の有機野菜を買っている。
組合員は年4回、農作業を手伝ったり、農家が街中の決まった場所に持ってくる有機野菜を、受け取りに来る組合員に計って渡す役割を交代で担っている。
フランスでは、2001年以降、500組合くらいができている。
「AMAP(アマプ)」(市民の新しい参加を生み出す都市・農村ネットワーク)やCSA(コミュニティ・サポーテッド・アグリカルチャー)と言われている。
便利で早い、時間節約型の食生活から、「考えて、行動して、信頼をつかむ食生活へ」の転換がなされ、有機農家と消費者がいっしょに食を作り上げている。
というものでした。
私は、このような考え方に大変、共感しました。
くまっこ農園では、農業の目標に「つながりを大切にする農業」を掲げています。定期宅配のお客様と交流会などができればと思っています。
さすがに、農園の目標として、ここまでの考え方は掲げていませんが、心の底にひっそりと願望としては持っていました。でも、こういうものは、消費者の方が「支えます」と言うもので、農家の方から、「支えてほしい」とはなかなか言えません・・・
ただ、フォーラムの雰囲気として、質問コーナーがあったら、「言っちゃおうかなー」とも思ったのですが、残念ながらありませんでした。
東京や大阪などの大都市ではこういった取り組みは無理だけど、仙台は30分も車で走れば、田園地帯なので、可能性はあるとのことでした。
フランスなどのヨーロッパは、食料自給率が100%に近いです。イギリスやオランダは100年前は20~30%ほどだったのに、最近では70%ほどにあげてきているとのことでした。
日本の食料自給率は、60年代には70%ぐらいあったのに、今では39%です。
農家が減って、農業をやらなくなり、耕作放棄地が増えているからです。
なぜ、農家が減っているかというと、農業では食えないからです。
ヨーロッパの有機農業は、国(EU)の政策である、有機農家への「直接所得補償」(国が直接農家に所得を補償するための補助金を支払う政策、市場経済から切り離すという意味で、デカップリング政策という)で発展したと聞きます。
今日のフォーラムの講演内容は、消費者組合による有機農家への「直接所得補償」だと思いました。
農家が減っている現状を見ると、市場経済だけに、農業をまかせていて、本当にだいじょうぶなのか?という気がします。
新規就農者でも農業で生計が立てられるとなったら、後に続く人が増えてくると思います。
なので、私の新規就農の際の目標も「農業で生計を立てる」というものです。
目標に向けて、課題は山積みですが・・・
ギョーザ事件をきっかけにして、今、食に対して、自分で考えたり、時間を割いたり、手間をかけたり、お金を出したりと、どのくらいの価値をおくのかが問われていると思います。
パネリストの一人は、「ベランダでもいいから、野菜を育ててみてほしい。そうしたら、野菜の価値がわかってくる」と言っていました。
まったく、同感です。
以前、知り合いの農家が、「種まきから収穫まで、全部、消費者がやってみて、できた野菜を1束いくらで買うか、値段をつけてもらいたい」と言っていました。
なかなか、おもしろい発想です。
東京の食料自給率は1%ですが、「信頼できる農家に作ってもらいそれを買うことで、自分の食料としてカウントし、自分の食料自給率を上げるという考え方もあるよ」と聞いたことがあります。
「消費者の方といっしょに考えて、行動していけたらいいなー」と思います。
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